言えない恋
恋なんかしてる暇ねぇ…
俺はずっと綾に想いがあったのかもしれない
恋してる暇なくても、毎日心にあった存在なんだ
大切だと気付いた時には遅かった‥
そんなベタなドラマみたいな展開が実際にあるなんて情けねぇ
ポッカリと空いたような寂しい気持ち
こいつは…埋めてくれるだれうか…‥
「おい」
歩いて行こうとするメイの腕を再び掴んだ
「へ…‥」
「男いんの?」
「‥はい?」
何を言っているのか分かってない様子のメイ
「付き合ってほしい」
「………」
…‥無言?
「俺と付き合え」
ほぼ…命令
こういうのに慣れてないせいか、相手になかなか伝わらないみてぇだ
「え‥っと、…え?」
「だから、俺の女になれって言ってんの!!」
何回言わせんだよ、全く…
「はぃぃぃぃぃぃぃ??!!」
ものすごい声のデカさに俺は耳を塞いだ
…当たり前か
急だもんな…
俺だって、緊張してんだよ