言えない恋





「え…あぁそうだね。壮介も仕事?」



「明日は…晩からドラマの撮影だけ」



「そうなんだ、頑張ってくださ…頑張ってね」



「お、おう…サンキュ」




無理に敬語とらなくてもいんだけどな‥




「家は前と一緒?」


「うん。わかる?」



「なんとなく。でも一応道言って」



「うん」




そこから10分も経たない内にマンションに着いて、芽衣は車から降りた




「じゃあ、また」


「あの‥なにか飲む‥?」




女の独り暮らしの家に上がり込むのはどうなんだ?



別に何もねぇけど



…断る理由もねぇ





―――――



芽衣の部屋は…小物がやけに多い




俺は小さなソファーに座り、キッチンからコップ2つを持ってきた芽衣



「誘っといてココアしかないんだけど…どうぞ」



「ありがと」




この時期にピッタリな飲み物だな



10月の冷え込む夜には温かいココアだろ




芽衣…気が利くな




…なんてな(笑)




「飲める?」


「飲める…よ?」




なんで?



飲み物なんだから飲めるだろ普通





「ココアとか飲まない人かと…」





俺は誰だよ…!!!





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