言えない恋
「壮介くんには言ったの?」
「え…」
私は固まる
歩美はそれをおかしく思ったのか
「仕事が忙しいしね…。でも寝込んでるって言ったら来てくれると思うけど?」
私が壮介に遠慮してると思ったのか、そう言った歩美
「うん…また掛けてみるよ」
「うん」
それからちょっとして歩美は帰っていった
歩美…心配かけてごめんね
私ね、壮介と終わっちゃうかもしれない
でもそれは仕方ないこと
歩美はどう思うかな…
――――
ビー…
「…ん…」
♪〜♪〜♪〜
「…んん」
ビー…ビー
「………だれ」
携帯の音と玄関のベルで目を覚ます
時間は夜の10時を過ぎたところだった
歩美が帰ったあと、寝たんだ…私
う゛…頭いた…っ
ベッドから起き上がると激しい頭痛がした
ビー‥ビー‥
ベルの音が鳴り続ける
ゆっくりと玄関に向かう
♪〜♪〜♪〜
寝室から携帯の音も聞こえる
誰…‥
ベルも携帯も一緒の人?
玄関の前で話かける
「…はい、どちら様ですか?」
「俺だけど」