言えない恋
部屋着で頭もボサボサ
唇は乾燥してて、顔色だってよくない
倒れる、ってなに無理したんだよ…
芽衣をベッドに寝かせ、冷蔵庫からジュースを取り横に座る
"大丈夫なの?"じゃねぇよ
変に気使ってるから、体だって壊れんだよ
きっと芽衣は綾のことを気にしていると思う
報道なんて眼中になかったような顔してたし…
俺は…‥
最初、綾と逃げようって決めた
綾に対する想いは半端なくて、止められねぇって判断したから
けどなんか違う
俺が芸能界を捨てて
綾が家族を捨てて
二人でいても、なんか足りねぇ
そんな気がした
日曜日、芽衣に話そうとしたことは綾のこと
別れ話じゃねぇぞ?
ただ綾の存在を芽衣に話して、俺が芽衣に告白したのも綾を忘れるためにした、って
全部話して
もう一回、芽衣に告白しようと思った
芽衣となら足りないものも、過去の不安もねぇ
芽衣となら
やっていけんじゃねぇかな
色々考えた結果だった。
「ちょっと聞いて」
「ん…?」
俺は真剣な顔で話し始めた