言えない恋
存在の価値
Mei
壮介が帰ってまた一人になった部屋
私‥余計なこと言っちゃったかな‥
でもね、
聞かなきゃよかったこと、ってたくさんあるし、綾って人のことは正直聞きたくなかった
昔の友達
惚れてた女
一緒に逃げようと思った相手
そんな衝撃なことを聞いて、私は不安になるだけなのに…―
なんで話したの?
私と1からスタートさせたい、って
今までの時間が虚しいよ…
"好きだ"
この言葉を胸に焼き付け安心するしかない私は、他に何も考えられなかった
壮介
私だってすごく好きだよ
誰より何より一番だもん
壮介の一番がもし私でも、他に特別な一人がいるんじゃ一番なんて嫌だ
壮介?
私は一番じゃなくていい
特別じゃなくていい
"一人" として見て。
壮介の中に私一人を映して。
涙…‥
なんで流れるの?
私怖いんだ‥
この恋愛は普通じゃない
【いつか終わってしまう】
この時、そう頭に過った
頑張るって決めたばかりなのに…
弱いな…私