もう一度、恋して下さい!
とはいえ


社内では、まるで接点のない俺ら




あぁ悠樹に会いたい…




「おい お前そんなボケッとしてたら
ミスすんぞ!!!」



バシッと先輩から頭に書類を置かれる


それを受け取り、付箋が貼られたページを開けば


今朝、俺が入力した数字が違っていた



「すみません」




コトッ



机に置かれた二日酔いに効くドリンク




「あいつからだ」




あいつ…… 悠樹???




俺は、チワワのように先輩を見た




「俺にもあるから、残念でした」


べぇーっと舌を出す



いやいや、嬉しい!
残念なものか!

よぉーし!
がんばるぞ!!!




俄然やる気を出した




俺は、ドリンクを見えるところに飾り
ニヤリと口元を緩ませ



1日乗り切った

帰り支度をしていると




「楢山さん!
彼女が昨日の人に絡まれてるよ!」





先にオフィスを出た子が
戻り知らせてくれた




「ありがとう!」






会社の外で本多さんに絡まれている
悠樹の姿をみつけると



「悠樹!お待たせ!
本多さん、こういうの辞めて下さい
悠樹は、俺の彼女なんですから!」



「晄さん!」



安堵の表情を浮かべた悠樹が
俺の後ろに逃げてくる



やはり、本多さんと何かあったんだ
こんなに怯えて…




「楢山さん誤解のないように
中学の同窓会に誘っただけですよ」


「そうですか
でも、会社の前で2人になるって
どうなんですか?
悠樹に話があるなら、俺から伝えます」


「クスッ楢山さん…酷い束縛ですね」


「ええ 大切な彼女ですから」






本多さんが諦めて帰った




というか……




帰宅時間なので、また目立ってしまった















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