悪魔に恋した少年(完結)
悪魔が見えるからといって彼らが何をするのか俺にはわからない。

本当にただ見えるってだけで、何故自分が天使や悪魔を見えるのかそれさえ分からないのだ。

「私が怖い…?」

「…いや、怖くはないけど」

黙りこんでいたら彼女は心配そうな瞳で下から顔を覗き込んできた。

「凄いね…私がもし人間できっと悪魔を見たら怖いだろうなあ」

彼女はふふっと笑いながら言う。

普通の人だったらそうかもしれない。

天使だったのならまだ、彼女は悪魔なのだから。
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