悪魔に恋した少年(完結)
そう、あれは事故じゃない。
「どういう事だよっ!!冴凪さんっ!!」
透は俺の胸ぐらを掴みながら問う。
そりゃそうだ。
ずっと、事故だと思ってた筈の両親が事故じゃなかったのだから。
「良いからは最後まで聞いてくれっ」
「…っ!!」
驚いたのか透の手が掴んでた胸ぐらを離す。
それを不安げな顔をして眺める彼女。
「あの日、俺は死神の気配を感じお前の家に行った」
だけど
「死神の本当の狙いはお前だよ、透」
そう、死神が本当に殺したかったのは透。
お前の事だ。
「なっ、なら何で俺の両親は死んだんだよっ……!」