悪魔に恋した少年(完結)
「死神と契約してその命を捧げた。2度と透と関わらない事を条件に」
そう、俺は眺める事しか出来なかったのに…彼女は違う。
透を守る為なら自分の命を差し出す事さえ厭わなかった。
その時、初めてこれこそが本来の天使のあるべき姿なんじゃないかと思った。
「………俺のせいでたくさんの命が……」
絶望仕切った顔をする透に俺は言う。
「それは違うっ!みんな自分の意思で全部決めた事だっ!」
そう、透の両親も彼女も最後に透を助けようと決めたのは自分なのだ。
そして透を人間界に残って育てると決めたのも俺の意思だ。
例え天使の力が薄れて行こうと後悔等したことない。