瑠璃の雫
久しぶりに私の周りが騒がしかった
業者の人が慌ただしく行き交っている
私はシロい会場とは反対のクロに身を包んでいた
部屋に白い箱が運び込まれる
シロい着物。
シロい肌にはそれよりもシロい粉が叩かれている
私はたださふとんに座りその様子を眺めていた
「この度は、、
気がつくとその部屋は沢山のクロに身を包んだ人たちで溢れかえっていた。
翠の頭があちらこちらで見え隠れする
ふと
異様な空気を纏ったクロがいた
そのクロは聴衆を割きながら祭壇の前へとやってきた
ツメタイ目
表情がない顔
どこかで見た瞳
男はお焼香をすませるときた道をまた
あの表情で戻って行った
彼はへやを出る前にもう一度こちらを見た