瑠璃の雫
「会議を始める。」
慌てて起立した
ーガタッ
……っ
急いで立ったから手を机に強打した
礼をして席に着く
「自己紹介しよう。
私は、佐々瀬 曜。」
「俺は、柳瀬 東良。」
「松坂 璃香よ。」
「斎藤 笑心です。」
佐々瀬 曜
やっぱり…
聞いたことない…
初めて聞く名前
「会議の内容に入る。
今年度に入ってからずっと検討し続けていたあの案が可決された。
その日程を決めたい。」
案?
可決?
日程?
私と東良は首を傾げた
「これ…」
笑心に資料を渡される
"会長交換大作戦"
何これ…
企画者
"松坂 瑠佳"
何これ…
ページをめくってみてもよくわからなかった
いやわかった
まあ簡単に説明したら
会長を交換してお互いの校舎で生活
改善点などを見つけ話し合うってことらしい
これ
よく通ったね
「私はいつでもいいわ。」
「私もだ。
ただし制服を作らなくてはならない。
最短でも1ヶ月後か…
松坂はこの後計測があるから残ってくれ。
これで会議は終わりだ。
何か質問のある者は。」
また起立して礼をして終わった
「璃香ここで待ってるよ。」
笑心はそう言った
ありがとうと伝え黒い男と部屋を出る
「曜………。」
彼は返事をしなかった
「あなた
瑠佳とどんな関係?」
彼の前に出て歩を止める
「言えない。
今は言わない。」
彼は困った顔で笑ったように見えた
「そう。
じゃあ、質問を変えるわ…
あなたずっと私のそばにいない?」
彼は少しだけ眉を動かした
「それは、気のせいだ。」
「ふーん。
そう。」
それ以上問うのはやめた
制服のための計測をされる
兄のデザインした制服を着るなんて
こんな日が来るなんて夢見たい…
かけられた制服黒で統一されたそれ。
私がデザインした制服は白で統一されている
瑠佳をイメージして作ったってことは誰にも言ってない私の秘密
制服を試着する
ぶかぶかだ
まあ男子用だから仕方ない。
そのための計測だろうし…
「松坂 璃香さん
佐々瀬 曜さんようにズボンを作りたいんですがデザインお願いしてもよろしいですか?」
まあそっか…
男子でスカートはきついよね…
渡された紙にささっとデザインを書く
「ネクタイは役員用のデザインでいいわ。」
通常の女子の制服はリボンだが会長副会長のみ少しアレンジができる。
靴,靴下,カーディガン,ニット,ニットベスト,鞄,ネクタイなど小物に特権を持っている
「ありがとうございました。」
計測してくれた方々にお礼を言い部屋出た
「璃香おかえり!」
会室でくつろいでいた彼女
「笑心。」