瑠璃の雫
一枚の布団に2人で入る
彼女はすぐに寝息を立てた
何だか懐かしくてほっとして私もすぐに意識を手放した








夢……

瑠佳が久しぶりにそこにいた


小さい頃3人でお泊まりした時の夢
夢の中でも寝てる……





目を覚ました時にはもうすっかり夕方だった
笑心もゆっくりと体を起こす
下からは夕ご飯の匂いがしていた
タンタンと音を立てて階段を下る


豆腐とわかめの味噌汁と焼き魚
いつも彼の作る料理は美味しいし健康的だ
「笑心ちゃんも食べていくでしょ?」
翡翠が誘う





…?
あれ、
2人って知り合いだったっけ……













「ごめんなさい用事があって私帰らなくちゃいけないんです…。」
笑心が申し訳なさそうにしてる…
何だか面白い







「そっか残念…」

彼はあまり残念そうな声色じゃない声でそう言った
門のところまで彼女を送った

「さっ、冷めないうちに食べちゃおうか。」








きぃぃいいい バタン





一昨日まで軋んでいなかった木製の扉が不気味な音を立ててしまった……
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