クール姫の秘密
「葵、もしかして…」
「?」
なんや、もしかしてって
「……」
「怒らんから言って」
「本当に?」
いや怒るようなこと言うんかい
「…葵、圭のこと好きになった?」
「………………は?」
なぜそうなった?
「だって、圭がやらかしたとか話あるとか」
いやいやだからってそうならんやろ
圭がやらかしたゆーてんねんから変なことしたゆーことやん
まあいろいろ思うことはあるけど、
「ちゃうから。つーかんなことあるわけないやろ」
不安な顔するこのバカを安心させねば
「あたしが好きなんは茜。圭ちゃう」
OK?と聞けば、素直に頷いた茜
…顔赤くして照れてる。かわいいなあ
「じゃあ話って?」
あー、うん。ちゃんと話すけど、
その前に、
「茜ちゃんと横なってあったかくしとき」
「…熱ないし」
「またぶり返したいややろ」
「……」
茜のベットの上で2人座っててんけど、やっぱ病み上がりやし油断は禁物
大人しく布団に入って横になる茜に、あたしはベットから降りて、茜の顔が見れるようベットの横に座り込む
「しんどくない?大丈夫?」
「大丈夫」
「なんか食べたいもんある?りんごとか」
「…大丈夫」
茜の頭を撫でながら聞いてると、
「葵、大丈夫だから、話聞きたい」
そんな気にしてたんか
「うん、えーっとな、────────」