クール姫の秘密
「いやまあそーなんやけどさあ」
ちょっと顔を赤くしながら言葉を繋げる葵
「…茜って、あたし以外の女の人には冷たいやん」
ああ、つまり
「私だけには優しいと?」
「っ!!」
核心を突かれたからか顔を真っ赤にして俯いた
「まあ葵以外に優しくする必要もないしね」
それに、
「女は嫌いだし」
嫌がってんのも無視してベタベタしてくるし
キャーキャーうるさいし
「えっ、」
女が嫌い
という言葉に反応して顔を上げた葵の表情は
今にも泣きそうだった
「え、葵どうしたの」
「うーー、茜女の人嫌いなんやろ」
「うんまあ」
「あたしのことも嫌い?」
あーそーゆーこと
「好き…ではないかな」
「っ!!?」
ポロっと葵の綺麗な目から流れる雫を拭いながら、
その華奢な体を引き寄せ、
「愛してる、だからね」
と、優しく甘い声で葵の耳元で呟くと、
「っ、〜〜〜〜」
さっきよりももっと真っ赤に染まった顔