もし明日、この世界が終わると言うのなら。
診断を受けた、その日から人に会うのが怖くなった。
「でさー、‥‥‥‥だったの。あり得ないよね。」
聞こえない。
親友のあきの言葉が時々途切れて聞こえている。
「柚月?」
「...あぁ、ごめん!考え事してて。」
「え?考え事って、柚月、好きなひとでもできたの?」
「違うって。」
「ふーん。」
「「「キャー!!!」」」
「えっ!?何かあったの?」
「あー、グラウンド。3年の沢田和輝先輩。今、サッカーでシュート決めたっぽい。モテるのに、彼女を作らないっていう噂の。」
「ふーん。モテるのに、勿体ないよね。」
「んー、多分、足の事だと思う。」
「足?」
「そう、足。先輩は、3歳からサッカー選手を夢見て、ずっとサッカーを続けてきたの。」
「3歳から?!...凄いね。」
「うん。だけど、2年生のときに左足の膝の靭帯を損傷して、それからサッカーはあまりしなくなったっていう話。」
「ほー。凄いね、その先輩。てか、あき、詳しいね。」
「お姉ちゃんが教えてくれたの。クラス一緒だし。」
「あ、そっか。」
でも、そんなこと、別に私には関係ない。
もう、何も聞こえなくなるんだから。
大切な親友の声も。家族の声も。
自分の声も。
「でさー、‥‥‥‥だったの。あり得ないよね。」
聞こえない。
親友のあきの言葉が時々途切れて聞こえている。
「柚月?」
「...あぁ、ごめん!考え事してて。」
「え?考え事って、柚月、好きなひとでもできたの?」
「違うって。」
「ふーん。」
「「「キャー!!!」」」
「えっ!?何かあったの?」
「あー、グラウンド。3年の沢田和輝先輩。今、サッカーでシュート決めたっぽい。モテるのに、彼女を作らないっていう噂の。」
「ふーん。モテるのに、勿体ないよね。」
「んー、多分、足の事だと思う。」
「足?」
「そう、足。先輩は、3歳からサッカー選手を夢見て、ずっとサッカーを続けてきたの。」
「3歳から?!...凄いね。」
「うん。だけど、2年生のときに左足の膝の靭帯を損傷して、それからサッカーはあまりしなくなったっていう話。」
「ほー。凄いね、その先輩。てか、あき、詳しいね。」
「お姉ちゃんが教えてくれたの。クラス一緒だし。」
「あ、そっか。」
でも、そんなこと、別に私には関係ない。
もう、何も聞こえなくなるんだから。
大切な親友の声も。家族の声も。
自分の声も。