もし明日、この世界が終わると言うのなら。
今日はあっという間だったなー。


和輝と出掛けられて本当によかった。


それに、耳も聞こえないことなかったし。


明日からまた学校...。


でも、和輝や陽愛ちゃん、あきちゃんがいるならきっとなんとかなる気がする。




「あ、私こっちです。」

「あ、そっか。」

「それじゃ、今日はありがとうございました。また明日学校で!」

「....ちょっとまって!」

和輝にグイッと腕を引かれ、抱きしめられる。

え、なに?!


やばい、凄いドキドキしてる。


「あ、ごめん!えっと、渡したいものがあって。」

「は、はい。」

び、びっくりした...。

「これ、よかったら...。」

えっ、これって...。

「なんで、え?」

和輝から手渡されたのはペンギンのペアネックレス。

「んー、売店で欲しそうにしてたし、なにかあげたかったからさ。」

「ありがとう!...どうかな?」

早速つけてみた。似合ってるかな?


「うん、似合ってる。可愛い。」

ふいに可愛いなんて言われたら照れちゃうじゃん。

「俺もつけよ。...どう?」

か、か、格好いい!!


「すごく似合ってます。...か、格好いいです。」

「ありがとう。...それじゃ、また明日。」

「はい!」



和輝とお揃いのものを持てるなんて...!


夢みたい!




今日、ほんとに楽しかった。




このまま、なにも起きなければ良かったのに。
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