もし明日、この世界が終わると言うのなら。
悪化
「柚月ー?朝よー?」

「ん...?目覚ましかけたはずなんだけど...。」

「おはよう、お母さん。」

「あ、柚月、起きたのね。」

「うん。...まって、今何時?」

「8時だけど...。」

嘘だっ!

そう思い、時計を見ると、針は8時をまわっていた。

「遅刻...。」

「え?あぁ、学校は今日休むのよ?」


「え、何で?!」

口にほおばっていたパンを喉につまらせそうになって、水を一気に飲んだ。

「あら?昨日言ったと思うんだけど?」

「え?聞いてない...。」

全く覚えてない...。


「ったく...今日は検診でしょ?耳の!」

「あー、それか!」

「もう、早く食べて支度してね。10時に予約してあるから。」


「わかったよ。」



耳の検診。

1ヶ月に一度、大学病院で検査を受ける。

異常がなければなにもないけど、少しでも異常があれば、入院ってこともあるし。


私は、ほんとにこれは嫌い。


異常が見つかったら怖いから。


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