涙とミルクティー
「だったらやめればいいのに。

毎日飲んでるよね。」



昇降口から黒髪の俺と同じ背のやつが
やってきた。




出た。




「うるせーいいだろ別に。
浸ってるんだから。」




「ふぅん。まあどうでもいいけど」


どうでもいいのかよ!?




相変わらず全く表情を変えないこいつは

さっき言ってた俺の親友の玲矢。






笑うのは…

そうだな、


玲矢の彼女、白井雪(Shirai Yuki)絡みの時だけかな。







「そろそろ本鈴鳴る。

早く。」



ふっ。

口数も少ないけど、
先に一人で行かないで待ってくれる玲矢は
やっぱりいいやつなんだろうな。



「んー今行くー」


ミルクティーで逆に喉の渇きが増してしまった俺はサイダーを自販機で再び買って玲矢のもとに急いだ。


ーー夏は無理かもしれないな、
ミルクティー。
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