この愛、スイーツ以上
「ちょっとー、涼ちゃんが人間を撫でるの初めて見たんだけど」
「そうかもな。だってさ、ほらかわいいだろ?」
多分ポカンと間の抜けた顔をしているであろう私を藍華さんにわざわざ披露する。
絶対にかわいいと言える顔はしていないだろうし、綺麗な藍華さんに堂々とお見せ出来る顔ではない。
「そんなふうに見せなくてもさっきから丸見えよ」
丸見えって、そんな恥ずかしい……。顔はさっきから熱を帯びていて真っ赤になっている。だけど、そんな私の顔は無視されて、副社長の視線は足元に行く。
「あ、乃亜も来てたんだ」
足元にすり寄ってきた乃亜ちゃんに気付いた副社長は、私から手を離して乃亜ちゃんを抱き上げる。
それを見つめる瞳は私を撫でていた時の瞳と同じで優しい。
自分はまた犬と同じ扱いされているような気分になり、やっぱり複雑に感じる。
だけど彼の意識が乃亜ちゃんに移ったことで、少しずつ顔の熱が冷めていき、心が落ち着いてきた。
「そろそろ昼休みよね? 一緒にご飯食べない? 私、煮込みハンバーグが食べたいんだけど」
「そうだな、行くか。吉川さんも行こう」
「そうかもな。だってさ、ほらかわいいだろ?」
多分ポカンと間の抜けた顔をしているであろう私を藍華さんにわざわざ披露する。
絶対にかわいいと言える顔はしていないだろうし、綺麗な藍華さんに堂々とお見せ出来る顔ではない。
「そんなふうに見せなくてもさっきから丸見えよ」
丸見えって、そんな恥ずかしい……。顔はさっきから熱を帯びていて真っ赤になっている。だけど、そんな私の顔は無視されて、副社長の視線は足元に行く。
「あ、乃亜も来てたんだ」
足元にすり寄ってきた乃亜ちゃんに気付いた副社長は、私から手を離して乃亜ちゃんを抱き上げる。
それを見つめる瞳は私を撫でていた時の瞳と同じで優しい。
自分はまた犬と同じ扱いされているような気分になり、やっぱり複雑に感じる。
だけど彼の意識が乃亜ちゃんに移ったことで、少しずつ顔の熱が冷めていき、心が落ち着いてきた。
「そろそろ昼休みよね? 一緒にご飯食べない? 私、煮込みハンバーグが食べたいんだけど」
「そうだな、行くか。吉川さんも行こう」