この愛、スイーツ以上
「安田さんからの指示は全て俺からの業務命令だと思って。君からの希望は聞くけれど、こちらからの指示には拒否はしないこと。よろしく」
感情のない声で言われて、私は肩を竦めた。さすが無愛想な副社長……業務命令と言い切るのは強引ではないかと反論したくなったが、ただの社員の私では副社長に向かって言い返せない。
だから、これ以上拒否は出来なかった。
心の中で大きなため息をついて、「分かりました」と副社長を後にする。
しかし、副社長は分からない人だな。
先ほど業務命令と告げた副社長はいつもの無愛想な人だった。
だけど、私をかわいいと言った副社長の表情は優しかった。どちらも間違いなく同じ人なんだろうけど、あの違いには戸惑ってしまう。
彼を知りたいと思ったけど、知るのが怖いような気もする。
総務部に戻ると同じグループの社員に囲まれた。私が副社長室に行っている間、課長が先に話していたようでみんな困惑した顔をしている。
「吉川さん、どうだった?」
感情のない声で言われて、私は肩を竦めた。さすが無愛想な副社長……業務命令と言い切るのは強引ではないかと反論したくなったが、ただの社員の私では副社長に向かって言い返せない。
だから、これ以上拒否は出来なかった。
心の中で大きなため息をついて、「分かりました」と副社長を後にする。
しかし、副社長は分からない人だな。
先ほど業務命令と告げた副社長はいつもの無愛想な人だった。
だけど、私をかわいいと言った副社長の表情は優しかった。どちらも間違いなく同じ人なんだろうけど、あの違いには戸惑ってしまう。
彼を知りたいと思ったけど、知るのが怖いような気もする。
総務部に戻ると同じグループの社員に囲まれた。私が副社長室に行っている間、課長が先に話していたようでみんな困惑した顔をしている。
「吉川さん、どうだった?」