この愛、スイーツ以上
やっぱり住む世界が違う。
「安田さんから預かったものをもらえる?」
「はい」
呆然としている場合ではなかった。安田さんは副社長にも連絡を入れていたようだ。抜かりのない人だな。
副社長はざっと目を通して笑う。笑ってしまうほどおかしな事が書いてあるのだろうか。
「たいした物ではないと言ってたけど、本当にたいした物ではないな」
「そうなんですか?」
たいした物ではないのにわざわざ届けさせるなんて、安田さんらしくないなと首を傾げる。
「安田さんから言われて来たの?」
「いえ、私がお見舞いに行きたいと話して……あ、すみません! 手ぶらで来てしまいました」
お見舞いと言いながら、何もお見舞い品を持ってきていない。タクシーの運転手にフラワーショップに寄ってもらおうと思っていたのに、すっかり忘れていた。
どのタイミングで返事をしたらいいかなとずっと考えていたから失念してしまった。
ガックリと首を垂れた私に副社長は笑う。今日はよく笑うな。体調が悪いから反応がいつもと違うのかもしれない。
「由梨、こっちにおいで」
手招きされて、より近付いた。
「安田さんから預かったものをもらえる?」
「はい」
呆然としている場合ではなかった。安田さんは副社長にも連絡を入れていたようだ。抜かりのない人だな。
副社長はざっと目を通して笑う。笑ってしまうほどおかしな事が書いてあるのだろうか。
「たいした物ではないと言ってたけど、本当にたいした物ではないな」
「そうなんですか?」
たいした物ではないのにわざわざ届けさせるなんて、安田さんらしくないなと首を傾げる。
「安田さんから言われて来たの?」
「いえ、私がお見舞いに行きたいと話して……あ、すみません! 手ぶらで来てしまいました」
お見舞いと言いながら、何もお見舞い品を持ってきていない。タクシーの運転手にフラワーショップに寄ってもらおうと思っていたのに、すっかり忘れていた。
どのタイミングで返事をしたらいいかなとずっと考えていたから失念してしまった。
ガックリと首を垂れた私に副社長は笑う。今日はよく笑うな。体調が悪いから反応がいつもと違うのかもしれない。
「由梨、こっちにおいで」
手招きされて、より近付いた。