この愛、スイーツ以上
真由美さんのドレスを着て、ヘアメイクは姉。そして、プロデュースしてくれるのは虎太さん。

家族みんなで作りあげる結婚式となる。

まだ半年も先だけど、きっと時間はあっという間に過ぎていくだろう。


「ケーキの件、いいところが見つかったら連絡するよ。打ち合わせもしないといけないし、練習も必要だろうね」

「うん、連絡よろしく。由梨、帰ろうか」

「はい。あ、忘れるところでした。虎太さん、一週間早いのですが、バレンタインのチョコです。どうぞ」

「えっ? 俺に?」


持っていた紙袋から一つの箱を取り出して、虎太さんに渡した。


「うわっ、嬉しいな。ありがとう!」

「いいえ、お口にあうといいのですが」

「もしかして、手作り?」

「はい。あまり形はよくないですが、ちゃんと味見をしたので味の方は大丈夫だと思います」

「はあ? 手作り?」


虎太さんと私のやり取りを見ていた涼太さんが不機嫌な声を出す。

手作りになにか問題があるのだろうか。手作りではなくてちゃんとしたのを買えというのかな?
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