この愛、スイーツ以上
「あ! もしかして、東郷くん? うわー、本当に東郷くんだ」
私の隣に立つ人物を見て、姉も驚いていたが嬉しそうな声を出す。それからジロジロと上から下まで見だけでなく、後ろ姿までじっくりと見る。
そんな風に見るのは失礼だからやめるよう姉の腕を引っ張る。
「えっと、どちら様で?」
「私の姉です。すみません、不躾な姉で。副社長と同じ高校出身らしくて」
「由梨のお姉さん? で、同じ高校? ごめんなさい。あの頃は人の顔も名前も覚えるのが苦手で」
「ううん、いいのよ。東郷くんは有名人だったから一方的に知っていただけだから。あ、でもうちの旦那は同じクラスだったんだけど、覚えてるかな? あれなんだけど」
姉があれと指差した方向にある車の運転席の窓を開けて、透さんが手を振っていた。
暗い中だけど、近くにある街灯のおかげでぼんやりと形姿が認識出来る。
目を凝らして透さんを見た副社長は「藤川透」と呟く。
「そう! 藤川透。やっぱり同じクラスだと分かるのね」
「へー、君が藤川の奥さん? もしかして、名前は麻里さんっていうの?」
私の隣に立つ人物を見て、姉も驚いていたが嬉しそうな声を出す。それからジロジロと上から下まで見だけでなく、後ろ姿までじっくりと見る。
そんな風に見るのは失礼だからやめるよう姉の腕を引っ張る。
「えっと、どちら様で?」
「私の姉です。すみません、不躾な姉で。副社長と同じ高校出身らしくて」
「由梨のお姉さん? で、同じ高校? ごめんなさい。あの頃は人の顔も名前も覚えるのが苦手で」
「ううん、いいのよ。東郷くんは有名人だったから一方的に知っていただけだから。あ、でもうちの旦那は同じクラスだったんだけど、覚えてるかな? あれなんだけど」
姉があれと指差した方向にある車の運転席の窓を開けて、透さんが手を振っていた。
暗い中だけど、近くにある街灯のおかげでぼんやりと形姿が認識出来る。
目を凝らして透さんを見た副社長は「藤川透」と呟く。
「そう! 藤川透。やっぱり同じクラスだと分かるのね」
「へー、君が藤川の奥さん? もしかして、名前は麻里さんっていうの?」