この愛、スイーツ以上
「おはよう!」
「兄さん……いつも言ってるけど、静かに入ってくれない?」
副社長のお小言にお兄さんの虎太さんは「ごめん」と軽く謝り、ざっと部屋を見渡して安田さんの所在を尋ねる。
二週間ほど休暇だと伝えると虎太さんは目を丸くした。安田さんの休暇はそんなに驚くことなのだろうか。
安田さんは今まで長期の休暇を取ったことがないようだ。常に副社長に付いていないとならない秘書だからかもしれないけど、少々気の毒になる。
「安田が休みの間、吉川さんと二人なの?」
「まあそういうことになるな」
平然と答える副社長に虎太さんは詰め寄っていた。
それに対しての副社長は珍しく怯えた様子で少し後ずさる。
「それってさ、それってさ! あ、そうだ。ここに来た目的を忘れるところだった」
「目的なんかあったの? たまたま時間が空いたから来たんだろ?」
「違う。今月末にある例のパーティーのことを聞きに来たんだよ」
怯えた表情は一瞬でまた冷たい表情に戻る。だけど、虎太さんは冷たくされても動じなく、今度はパーティーのことを話す。
「兄さん……いつも言ってるけど、静かに入ってくれない?」
副社長のお小言にお兄さんの虎太さんは「ごめん」と軽く謝り、ざっと部屋を見渡して安田さんの所在を尋ねる。
二週間ほど休暇だと伝えると虎太さんは目を丸くした。安田さんの休暇はそんなに驚くことなのだろうか。
安田さんは今まで長期の休暇を取ったことがないようだ。常に副社長に付いていないとならない秘書だからかもしれないけど、少々気の毒になる。
「安田が休みの間、吉川さんと二人なの?」
「まあそういうことになるな」
平然と答える副社長に虎太さんは詰め寄っていた。
それに対しての副社長は珍しく怯えた様子で少し後ずさる。
「それってさ、それってさ! あ、そうだ。ここに来た目的を忘れるところだった」
「目的なんかあったの? たまたま時間が空いたから来たんだろ?」
「違う。今月末にある例のパーティーのことを聞きに来たんだよ」
怯えた表情は一瞬でまた冷たい表情に戻る。だけど、虎太さんは冷たくされても動じなく、今度はパーティーのことを話す。