俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
私が出てもいいのだろうか?
一瞬悩んでしまったけれど、大河が私と付き合っていることを恭子さんは知っているわけだし、なによりモニターに映る彼女がなんだかそわそわとしていて心配だったから、思い切って通話ボタンを押した。
「……はい。天宮です。大河はまだ、帰ってないのですが……」
突然出てきた私に驚くことなく、恭子さんは早口で答える。
「ええ。知ってるわ。だから来たの。悪いけど、開けてくれる?」
だから来たって、どういうこと……?
なんにせよ、いつもより早口な彼女から切羽詰まったものを感じ取って、私は急いでオートロックを解錠した。
玄関まで招き入れたところで、彼女は一度足を止めた。
「落とし物をしたみたいなの。探させてくれる? 大河のいない間に」
前に来たときは問答無用で上がり込んできた彼女だけれど、今日は私に了解を取ってくれた。
一緒に仕事をするようになったからだろうか、以前よりも敬意を払ってくれている気がする。
「どうぞ」と道を開けると、彼女は足早に廊下を進み、左奥の部屋――昔は恭子さんが、今は私が使っている一室の扉を開けた。
次の瞬間、恭子さんが突然しゃがみ込み四つん這いになったから驚いてしまった。
手をついて顔をフローリングすれすれにまで近づけて、ベッドや棚の下の隙間を覗き込んでいる。
「ど、どうしましたか!?」
「ピアス。落ちてるの見なかった?」
「いえ……」
一瞬悩んでしまったけれど、大河が私と付き合っていることを恭子さんは知っているわけだし、なによりモニターに映る彼女がなんだかそわそわとしていて心配だったから、思い切って通話ボタンを押した。
「……はい。天宮です。大河はまだ、帰ってないのですが……」
突然出てきた私に驚くことなく、恭子さんは早口で答える。
「ええ。知ってるわ。だから来たの。悪いけど、開けてくれる?」
だから来たって、どういうこと……?
なんにせよ、いつもより早口な彼女から切羽詰まったものを感じ取って、私は急いでオートロックを解錠した。
玄関まで招き入れたところで、彼女は一度足を止めた。
「落とし物をしたみたいなの。探させてくれる? 大河のいない間に」
前に来たときは問答無用で上がり込んできた彼女だけれど、今日は私に了解を取ってくれた。
一緒に仕事をするようになったからだろうか、以前よりも敬意を払ってくれている気がする。
「どうぞ」と道を開けると、彼女は足早に廊下を進み、左奥の部屋――昔は恭子さんが、今は私が使っている一室の扉を開けた。
次の瞬間、恭子さんが突然しゃがみ込み四つん這いになったから驚いてしまった。
手をついて顔をフローリングすれすれにまで近づけて、ベッドや棚の下の隙間を覗き込んでいる。
「ど、どうしましたか!?」
「ピアス。落ちてるの見なかった?」
「いえ……」