俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
呆然とする私をよそに、大河はなにやら良案が浮かんだらしく、ポンと両手をつく。
「そうだ。秘書課がいい。社長秘書になればずっと俺の見えるところに置いておけるし、安心だろう」
そう言って私の両肩に手を置き、満面の笑みを浮かべる。
「もうすぐ俺の第二秘書が異動になって、ちょうど人が足りなくなるところだったんだ。莉依がその穴を埋めてくれればいい」
「ちょ、ちょっと待って、秘書なんて、私無理だよ!?」
大手食品会社の企画部にいた私は、資料作りや顧客との調整、プレゼン、クレーム対応等、それなりに経験を積んできた。
だから、企画や開発、営業のような仕事なら、これまでのキャリアを役立てることもできると思うのだが、さすがに秘書の仕事となると想像もつかない。
「だいたい、秘書ってアレだよね? いつも社長の隣に立っている美女」
「美女は偏見だ。うちの第一秘書は男だぞ。あいつはカタブツだから、絶対セクハラなんかしないだろうし、優秀だから第二秘書が多少使いものにならなくてもどうにかしてくれるだろ」
大河はにっこりと笑って、社長とは思わぬ台詞を吐き出した。
「莉依は仕事をしてくれなくてもいいぞ。俺の隣で微笑んでくれてればいい」
「いや、ダメでしょう!? そんなんじゃお給料ドロボウじゃない!?」
「だってお前、秘書なんて出来ないだろ?」
「そう思ってるなら雇っちゃダメだってば!」
もはや私を就職させることと自分の会社の欠員を埋めることの重要性が逆転してしまっている。
これじゃあコネ入社もいいところだ。入れてもらった上に、なんの仕事もしなくていいだなんて。後ろめたいったらありゃしない。
「そうだ。秘書課がいい。社長秘書になればずっと俺の見えるところに置いておけるし、安心だろう」
そう言って私の両肩に手を置き、満面の笑みを浮かべる。
「もうすぐ俺の第二秘書が異動になって、ちょうど人が足りなくなるところだったんだ。莉依がその穴を埋めてくれればいい」
「ちょ、ちょっと待って、秘書なんて、私無理だよ!?」
大手食品会社の企画部にいた私は、資料作りや顧客との調整、プレゼン、クレーム対応等、それなりに経験を積んできた。
だから、企画や開発、営業のような仕事なら、これまでのキャリアを役立てることもできると思うのだが、さすがに秘書の仕事となると想像もつかない。
「だいたい、秘書ってアレだよね? いつも社長の隣に立っている美女」
「美女は偏見だ。うちの第一秘書は男だぞ。あいつはカタブツだから、絶対セクハラなんかしないだろうし、優秀だから第二秘書が多少使いものにならなくてもどうにかしてくれるだろ」
大河はにっこりと笑って、社長とは思わぬ台詞を吐き出した。
「莉依は仕事をしてくれなくてもいいぞ。俺の隣で微笑んでくれてればいい」
「いや、ダメでしょう!? そんなんじゃお給料ドロボウじゃない!?」
「だってお前、秘書なんて出来ないだろ?」
「そう思ってるなら雇っちゃダメだってば!」
もはや私を就職させることと自分の会社の欠員を埋めることの重要性が逆転してしまっている。
これじゃあコネ入社もいいところだ。入れてもらった上に、なんの仕事もしなくていいだなんて。後ろめたいったらありゃしない。