俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「……仕事が終わったら、今日は実家に帰るのか?」
「うん。秘書として働き始めたことを報告しなくちゃ」
「勉強、まだ終わったわけじゃないんだからな。たまにはうちに来てアレをどうにかしろよ」
いまだガラステーブルの上には資料の山が積み上がっていて、私に読んでもらえるのを待っている。
「はい。わかっております」
もちろん、しばらくは就職したての新人に戻って、あらゆる知識を吸収すべく精進しなければならないことを重々承知している。
「……別に、勉強のときだけじゃなくていいんだからな」
おまけのようにつけ足された言葉に、私は目をぱちくりとする。
コーヒーのマグをテーブルの上に置いた大河は、おもむろに立ちあがり、カウンターキッチンの端にあるガラスの灰皿に手を伸ばした。
煙草を吸わない大河にとって、灰皿はオブジェであり小物入れだ。その中にあるものをひとつ手に取って、私へと差し出した。
「――好きに使え」
そう言って渡されたものは、鍵だった。
――合鍵。いつでも来ていいってことだ。そして、私が大河の特別だっていう証でもある。
「うん。秘書として働き始めたことを報告しなくちゃ」
「勉強、まだ終わったわけじゃないんだからな。たまにはうちに来てアレをどうにかしろよ」
いまだガラステーブルの上には資料の山が積み上がっていて、私に読んでもらえるのを待っている。
「はい。わかっております」
もちろん、しばらくは就職したての新人に戻って、あらゆる知識を吸収すべく精進しなければならないことを重々承知している。
「……別に、勉強のときだけじゃなくていいんだからな」
おまけのようにつけ足された言葉に、私は目をぱちくりとする。
コーヒーのマグをテーブルの上に置いた大河は、おもむろに立ちあがり、カウンターキッチンの端にあるガラスの灰皿に手を伸ばした。
煙草を吸わない大河にとって、灰皿はオブジェであり小物入れだ。その中にあるものをひとつ手に取って、私へと差し出した。
「――好きに使え」
そう言って渡されたものは、鍵だった。
――合鍵。いつでも来ていいってことだ。そして、私が大河の特別だっていう証でもある。