優等生、中川君。
「あの…俺、こころちやんが好きです!よかったら…付き合って下さい…」
「ゴメンなさい…彼氏、いるんで。」
男の子は、分かりました、と笑って後ろを向いてトボトボと歩いて行く。
告白されるのは、嬉しい。
けど、断る度にあたしも胸が痛くなる。
男の子が見えなくなる。
図書室へ入って、自分のいた席に戻る。
あと10分だ。
早くノート書かなきゃ…
ノートはまだ途中までしか書けていない。
あたしは、チャイムが鳴るギリギリまでノートをひたすら写し続けた。
──────…