白い虎と蝶 ~絆~


ふざけんな。



俺は朱雀の胸ぐらを掴んで目の前に引き寄せた。



「殺す」



そのままそいつを殴る。



殴る。殴る。殴る。



目の前が真っ黒になった。



こいつ、今のあいつの体なんか知らないって言ったか?



なら昔は知ってるっことかよ。



ふざけんな。



「おい、かなめっ!」



俺の手を誰かが掴んで殴るのを止める。



だけど、俺はそれを振りほどいて殴り続ける。



「やめろ、死ぬぞっ!」



こいつがまなに何かしたから、あいつの目は濁ってるんだ。



こいつが原因なら、俺がまなの不安要素になるヤツを消してやる。



誰かがどうにか俺を止めようと試みてるがこうなった俺を止められるヤツは誰もいない。



そんなの自分でもわかってる。



随分前に、ひかると彗も終わって俺を止めに来たが3人がかりでも無駄だった。

< 119 / 238 >

この作品をシェア

pagetop