白い虎と蝶 ~絆~
身体が震えてる。
その震えが俺をも拒否しているように見えた。
が、違うというのはすぐに分かった。
俺に抱き抱えられて支えられているのに俺の胸元の服を握りしめて「ありがと」と繰り返していた。
流石にTシャツにパーカーというのは冷えるだろうと俺の上着をかけてやる。
そのまま、いわゆるお姫様抱っこってやつをして倉庫の近くに止めてあるバイクまで連れていく。
まなを見ればいっぱいいっぱいだったんだろう。
また、眠っていた。
しかも、俺から離れようとしない始末。
可愛いからいいけどよ。
俺はまなの頭を撫でてから俺たちの倉庫に向かった。
バイクに乗ってる間もまなは寝ながら俺の腰に腕を回してぎゅっと握っていた。
それは、落ちないようにしてるように見えて、離れて行って欲しくないと言ってるみたいだった。
青龍はまだちゃんと潰れてないけど、もう終わりだな。
朱雀は後で必ず俺が潰す。
倉庫に着くなりまなをどうするか話し合うかと思ったら、自然に俺が面倒を見ることになった。
それに、誰かが面倒見ることになっても自分から任せてくれって言うつもりだったからちょうど良かった。
俺はしばらく倉庫にいることにしてみんなとは解散した。