白い虎と蝶 ~絆~
俺はまなを抱きしめながら転校してきた後の話を軽く説明した。
「そっか……」
「だから、気にすんな」
まなの後頭部を優しく撫でてやるとまなが俺の腕の中で頷く。
「そーいえば、止まったな」
「え、なにが?」
無自覚、だったのか。
ってことは、学校の時も無意識か。
「学校にいた時も震えてた。怖かったのか?」
「っ!」
まなの肩に手をぽんと置いて言うと、まながまた震え始める。
だからまた抱きしめる。
「俺が助けに来ない。来るわけないって?」
俺はまなを離して俺の方に向かせる。
まなの肩が強ばる。
図星、なんだろうな。
「助けに来るに決まってんだろ?」
だってお前は俺にとって、唯一話したり笑ったりできる女なんだから。
まぁ、そんなことは言えないんだけどな。
俺はその後彗が情報を管理してくれていること、青龍はそのうち潰れること、朱雀がまだなことを伝えた。
「かなめ、ありがと」
少し照れながらいう。