白い虎と蝶 ~絆~


「ん………ん?」



ん?



「まな?」



「……ん……?…な、に?」



「眠い?」



「……………ん…」



「ふっ。おやすみ」



ここ数日は大変だったのだろう。



あまり寝てなかったんだろうな。



気を張ってたり警戒したりで疲れもあったんだろう。



それで今日あんなことがあったんだ、無理もない。



俺はまなを背中に移動させようと一旦下ろした。



するとまなの方から俺に抱きついてきた。



「っっ!?なっ!?ま、まなっ!?」



「…………」



………………………。



ふっ。



離れたくないって言われてるみたいだな、これ。



でも、さすがにここに泊まるのは…………ちょっと、な?



倉庫だし?



せめて俺の家に連れていこう。



家、隣だし?



「ちょっと離れるけどちゃんとここにいるからな」



俺は寝ているまなに話しかけながらまなを一旦下ろした。



俺が言ったことが伝わったのか今度は大人しかった。



俺はまなを背中に乗せてバイクに乗るため向かった。

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