白い虎と蝶 ~絆~
「え?」
そんなことを考えてるとまなの腕が俺の背中にきた。
「ま、まな!?ちょ、お、おま……え!?」
まなが……俺の背中に腕を……ま、わし……て……る?
驚きすぎて何をされてるのか頭が追いつかなかった。
今度は俺がビクリとする番だった。
まなからやってくるなんて一切思ってなかったから。
「かなめなら……大丈夫。 話して?」
「…………分かった。だけど、無理はするな。怖くなったらいつでも言えよ」
「ん」
……………はぁ。
怖いけどこのままじゃダメだってことかな。
まなも前を向いてるんだな。
まなを俺の隣に座らせる。
「俺は化粧の濃くて香水の匂いがキツくて、媚びる女が大嫌い。
地位が目当てなのがバレバレ。そんなヤツら相手になんかしない」
「………………?」
何言ってるのかわかんないって感じだな。
「ふっ。その点お前は違うだろ。媚びりもしねぇし、地位なんか興味ないだろ?
俺と喧嘩しようとしたやつだしな」
「うっ………」
「それはそれでいいんだ。そのおかげでお前がそこらの女とは違うってのがわかったんだ。
普通に挨拶してくるところとか、な?」