白い虎と蝶 ~絆~
まなが何か言ったようだが、聞き取れなかった。
「まな?」
「い、いや………なんでもない」
「何を隠した?」
何か隠したのはわかるのに何を隠したのかまでかは、わからなかった。
「やっぱりかなめには適わないな。妹探し、私も手伝うよ」
「さっき電話した奴に頼むのか?」
「? うん。そうしようかな。なんで?」
はぐらかされた気がするけどさっきの電話の相手って誰なんだ。
確かに妹探しをするのに俺に頼るってのはおかしな話だけどよ……。
俺でいいだろ?
俺だけで……。
「かなめ?」
まなが心配そうに俺の顔をみていた。
どしたの?まだ…体調悪い?とでも言いたげだな。
さっきは分からなかったのに今じゃ全然わかる。
さっきのは何だったんだ?
「あぁ、大丈夫。お前が看病してくれたからな。ありがとよ」
「わ、かるんだね。やっぱりかなめには適わないよ」
「俺を誰だと思ってる?」
そうだねと言って笑った。