白い虎と蝶 ~絆~
あの日の出来事
【つばきside】
小学校卒業から、私は喧嘩を初めた。
小さいなりに施設でも、殴り合いの喧嘩はしてたから慣れてると思ってた。
けど、やっぱり高校生や中3のひとたちとやるのとではわけが違った。
やられては手当をしての繰り返し。
いつも病院に通ってたから院長とも知り合いになってしまった。
そんな日々が2年続いて私はやっと喧嘩で負け無しになった。
そんな中3の時にたまたま通りかかった公園で喧嘩してるのを見かけたんだ。
その中の1人に、私は釘付けになった。
なんでかはわからない。
その人は茶髪で白い特攻服を着ていた。
よく見れば、4対1でやっているようだった。
なんだか懐かしく感じたり、ホッとしたのような感覚もあった。
それと同時に、喧嘩というよりも荒れてるって感じがした。
止めなきゃ。
素直にそう思った。
気づいた時にはもう間に入って止めていて。
声を聞かれたくはなかった。
今まで積み上げてきたものが台無しになる。
だから、その人を自分に引き寄せて、耳元で言ったんだ。
その隙をついて殴りかかってきた相手のお腹に回し蹴りをして茶髪の手を引いて走った。