白い虎と蝶 ~絆~


「かなめさんたちが、あの方と同じ存在になってるんですね」



そんなつぶやきも私にはよく聞こえなかった。



だけど、かなめには聞こえていたようで。



「あの方は、まなが魁さんと呼んでる人であってるんですか?」



2人で会話をしていた。



かなめが敬語なんて、珍しい。



隆さんもかなめもお互いのことを知らないのにここまで打ち解けてる。



こんな夢も見るんだな。



いつもは、怖い夢ばっかりだったのに……。



「はぁ……まないい加減起きろ。夢じゃねーから」



ん?



夢じゃ、ない?



かなめの言葉に私はまだ眠いと言っている頭を起こす。



「か、なめ?…………隆さん?……え、なんで?」



やっと目が覚めた私はかなめに抱きしめられながらウトウトしていたようだ。



夢でも………ない様子。



ちょ、ちょっと待って?



えーっと、かなめが熱出て私は電話をかけて………。



「あ!!!」



「お前耳元でうるせーぞ」



「あ、ご、ごめん」



思い出した!!!

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