白い虎と蝶 ~絆~


かなめからの話はこうだ。









私は寝たけどかなめはずっと起きてて。



そんな時ガチャガチャと、扉を開けようとする音が聞こえた。



だるい体を起き上がらせて扉を開けようとベッドから出ようとする。



けど、私がかなめの服を掴んで離さなかったらしいので、私を連れて扉を開けたらしい。



そしたら、目の前に涼しい顔をした隆さんがいた。



「まなちゃん……?」



「あんた、だれ?」



「話はどこまで聞いてるかわかんないけど、隆って名前だよ」



「………。あ、あー、あんたが」



「なんだ話は聞いてるようだね。なら、来てくれるかな」



「どこに?」



「俺の、俺たちの家。まなちゃんの、実家」












と、言うことでここまで来たらしい。



車に乗ってる間も、私はかなめから離れなかったそう。



だから前まで過ごしていたこの部屋には、かなめが運んで来てくれて今に至る。











「理解した。けど、なんでかなめは」



「まな?」



目だけで私にその先を言うなと言っていた。



『隆さんに対して警戒してるの?』



ほら、つばきって呼ばない。



本名を教えたくないっていうか、どこか疑ってる。



…………。




あ、なるほど。

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