白い虎と蝶 ~絆~
隆さんも、怖いからやめてください。
「あぁ?逆らってないぞ?ってか、相変わらずわかりやすいやつ。顔にぜーんぶ書いてあるぞ」
ちょ、いま言わなくても!
何も全部読まなくてもいいじゃない。
全く、なんでもわかるっていいなって思ってたけどちょっと不便だったりもするんだな。
でも、かなめだったら……。
いやいや何思ってんの。
「別にー、読みたくて読んでんじゃねーよー。顔に書いてあんだよ」
ばーかって言いながら私の頭を撫でる。
うっ。
この顔で言われると何も言えない。
「ほら、まーた2人だけで会話する!」
「もう慣れだよ、慣れ」
「諦めっすね」
あはは……。
チラッと隆さんの方を見る。
ヒッ。
う、後ろに般若が見える。
「あ、あのー………隆、さん?」
「ん?なーに?まなちゃん」
そ、その顔が怖いんです!やめてください!
それに、なんか魁さんよりも怖くなってない?
いつも抑えてたの?
「おい、隆。まなが怖がってんぞ」