白い虎と蝶 ~絆~
「隆さん。ちょっと」
「ん?なんだ」
私は隆さんを呼んで耳打ちした。
「他のみんなと、かなめたち、私の3部屋用意して」
「分かってる」
「ありがと」
さて、ご飯食べますか。
そう続けて立ち上がり部屋のドアノブに手をかける。
隆さんを先頭にかなめたちが続き私は一番後ろをついて歩いた。
私は途中でかなめ達とは別の道へ進んだ。
いつもご飯を食べている部屋に入る。
少しだけ違和感があったけど、気にせず扉を閉めた。
「!?」
後ろに1人いる。
電気はいつもついているから開ければ誰かいれば分かるが、いつここに入った?
いや、いつからあとを付けていたの?
「かなめ」
「どうしてここに?って言いたそうな顔してる」
「まさしくそう思ってるよ」
少し呆れ気味に言う。
よく見ればひかるたちはいないし。
なにをやってるの。
「そう呆れんな。みんな俺がいないのに気づいてるけど、そのまま流してくれてんだと思うぜ」
とくにひかるたち3人は俺の気配には随分敏感だからな。
なんて言ってご飯が用意されているところに座る。