白い虎と蝶 ~絆~
やっと…
【sideつばき】
九条家に着くなり部屋に連れていかれ、魁さんに会うまでのことを説明された。
その間も私は泣きっぱなしで、かなめが抱きしめていてくれた。
「もう『かな』って呼ぶ必要はこれで無くなったな。これからはまなって呼ぶ。
前みたいに誰もいない時はつばきって、呼んでやるよ」
「うんっ!」
「つばき」
「……なに?魁……にぃ…」
「ふっ。『魁さん』卒業だな。話したいこと、あるんだろ?」
「うん……」
私はかなめから離れて、魁にぃの手を握る。
魁にぃの顔を見ると目を丸くしている。
こんな魁にぃの顔は初めて。
「今まで1人で色んなことを耐えることで乗り越えてきた。
だから、誰かに頼ることとか甘えることとか知らなくて……自分から手を握ることも出来ずにいた。
でも、魁にぃがいなくなって……ずっとお墓の場所を聞くのが怖かった。会いに行ったら心が揺らぐ気がしたから」
私は朱雀をここに………九条家に連れてきて隆のところに持っていくつもりだった。
殺すつもりだったから。
まぁ、その必要もなかったんだけどね。
「もしね?私が死んで魁にぃに会ったら自分からしようと決めてたことがあったの」
九条家に着くなり部屋に連れていかれ、魁さんに会うまでのことを説明された。
その間も私は泣きっぱなしで、かなめが抱きしめていてくれた。
「もう『かな』って呼ぶ必要はこれで無くなったな。これからはまなって呼ぶ。
前みたいに誰もいない時はつばきって、呼んでやるよ」
「うんっ!」
「つばき」
「……なに?魁……にぃ…」
「ふっ。『魁さん』卒業だな。話したいこと、あるんだろ?」
「うん……」
私はかなめから離れて、魁にぃの手を握る。
魁にぃの顔を見ると目を丸くしている。
こんな魁にぃの顔は初めて。
「今まで1人で色んなことを耐えることで乗り越えてきた。
だから、誰かに頼ることとか甘えることとか知らなくて……自分から手を握ることも出来ずにいた。
でも、魁にぃがいなくなって……ずっとお墓の場所を聞くのが怖かった。会いに行ったら心が揺らぐ気がしたから」
私は朱雀をここに………九条家に連れてきて隆のところに持っていくつもりだった。
殺すつもりだったから。
まぁ、その必要もなかったんだけどね。
「もしね?私が死んで魁にぃに会ったら自分からしようと決めてたことがあったの」