白い虎と蝶 ~絆~
いつの間にか意識を飛ばしていて何回されたのかはわからない。
起きた時には既に朝になっていて、体を縛ってたものも外され目隠しもなかった。
男が帰る時に全部外して帰っていったんだろう。
起きてからしばらくベッドから動けなかった。
というより、動く気になれなかった。
どのぐらいそうしてたんだろう。
気づいたら夕方になってた。
そろそろ、帰ろうかな。
帰ってから、この世におさらばしよう。
そう思って服を探す。
男に脱がされたからどこにあるのかわからない。
コンコンコン。
「………?」
そんな時、ドアを叩く音がした。
服を着てから開けないと。
でも、もしあの男達だったら……?
戻ってきたんじゃ…?
開けちゃダメだ。
鍵、確認しよ。
かけてなかったらかけて、外でゴタゴタしてる間に着替えて隠れよう。
シーツを体に巻いて鍵を確認しに行く。
カチャカチャカチャ。
「え?」
この音って、鍵を開けるためになんかしてる?