白い虎と蝶 ~絆~


自分の好きなことをするために。



自分がやりたいと思ったことをやれば、私を嫌いになって捨てると思ったから。



そうなって欲しいと願って私は首を縦に振った。



「そうか。服が来たらすぐに着替えろ。お前がなんで施設にいるのか、何でこんなことになってるのかいろいろと教えてやる。


知りたくないなら言わない。知る覚悟ができた時でいい。怖いなら俺がさっきみたいにしててやる」



私のこと、いろいろ知ってる。



多分、私以上に。



この人の話し方はそんな話し方だった。



この人とは会話してもいい、素直にそう思った。



「知りたい、けど………」



「そうか、それだけでいい。わかった」



その人はそう言って頭に手を置いた。



あれだけしか言ってないのに私が何を考えてるのかわかったみたいに。



しばらくして服が来た。



何故か下着のサイズがピッタリで、いろいろと疑ったけどこの人を信じてみようと思った。



流石に着替える時は外で待つと言ってドアの前にいてもらった。



服を買ってきてくれた人はどうやらあの人専属の護衛みたいだった。



護衛の人も、話して大丈夫そう。



私の着替えが終わったあと黒い高級そうな車に乗せられ、その人の家まで行った。

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