白い虎と蝶 ~絆~
それにイライラして余計に喧嘩を続ける。
時には朝まで喧嘩してる時もあった。
殴り終わると気が楽になってて丁度よかった。
ヤンキーで、誰とでもヤるような軽い男達が私は大っ嫌い。
だから、そいつらを中心に潰してた。
それが、中3までの私。
高2になって来たのは、私のことを忘れさせるため。
忘れたら私も少しは自由に動ける。
私は下を向いて答えられない質問に頭の中で答えた。
今かなめたちがどんな顔をしてるのかわからない。
警戒とかされてるのか、それとも………。
そう思うと怖くて顔をあげられなかった。
それに、今まで過去の事とか話した後いつか必ずその人達は私から離れていった。
離れていっていないのはあの二人だけだ。
この人たちも、かなめも離れていくのが怖くなるぐらいなら話さない方がよかったかな。
「まな……?」
「……っ!なに?」
かなめが悲しい声で私に声をかける。
名前を呼ばれてビクリとする自分の肩に苦笑する。
この人達でも、私を変えることは……できない。
やっぱり私一人じゃ、ダメなのかな?
魁さん……。
会いたいよ。
また私を安心させてよ。
離れていかないって心から思えたのはあの二人だけだったんだよ。