白い虎と蝶 ~絆~
【Side:かなめ】
「おう。また明日な」
俺は笑いながら手を振る。
家が隣ってこともあるし時々、様子見に行ってやるか。
心配だし?
まなが小さく手を振り空き教室からでていった。
3人になったところで、ひかると彗の方を見る。
そこには驚いた顔をしてるひかると彗がいた。
だるいな。
俺はこれから起こるであろうことを予想して、ため息をつき外を見る。
「かなめ、気に入ったの?初めて見たんだけど……?かなめが女の子にそんなことするの」
「俺も初めて見た。お前笑えたんだな」
さっきまで黙って見ていたひかると彗が口を開く。
やっぱりな。質問攻めみたいなことされると思った。
俺が笑わねぇやつみたいな言い方をしてる、こいつらは俺の幼なじみみたいなやつらだ。
まぁ、あまり……というかかなり笑わないが笑うぞ、俺は。
小学校の頃から一緒だったけど、その頃は話したこともなかったようなヤツらだ。
そんなヤツらと今こうしてるのは、こいつらのバカさ加減が俺には丁度いいからなのもあるだろうな。
話すきっかけは俺が喧嘩をしているのが先生にバレて怒られてる時だった。
会った時なんか話しかけてきても俺は無視してた。