白い虎と蝶 ~絆~
ひかるは、チャラチャラしてるが結構強い。
恐らく、喧嘩の経験のある大人10人を相手に1人で勝てるんじゃないか?
彗は見た目は真面目そうだが、俺と同じぐらいの強さだ。
と言っても基本は殴らない。
情報を集めたり調べたりする、いわゆる情報屋をやってるからな。
彗が調べて出てこない情報はそう無いだろう。
「なぁ、彗」
俺は空き教室の天井を見ながら言う。
「なんだ?」
「調べて欲しいのがあるんだ」
全部知りてーんだ。
「何を調べろと?」
俺の答えに驚いた顔をする彗。
だけどそれは一瞬で、嬉しそうな顔に変わった。
「わかったよ」
「なぁ、早く倉庫いこーよ♪」
ひかるが言う。
慧が見当たらないがどーせこっちに来るのが面倒で先に倉庫に行ってるんだろう。
これもまたいつもの事だ。
慧は、メンバー1のマイペース。
抗争になればそれも変わるけど、大体自分のペースで生きてるやつだからな。
俺たちはお昼が終わった時間帯でバイクに乗って倉庫に向かった。
まなに何かしたやつが誰なのかわかんない限り、この学校の生徒は警戒しておいて損はないだろう。
俺たちはバレないように学校を出て、近くの駐輪場に停めてあるバイクに乗って倉庫へ向かった。