白い虎と蝶 ~絆~


なにが、久しぶりだ。



私は朱雀を睨む。



そう言うことか。



だからあの手紙に『愛し』ってあったのか。



差出人は秀登じゃない。



朱雀だったんだ。



「そんな睨むなって。俺最近さ、青龍と同盟組んだ神野会(しんの)のトップなんだよね」



「!?」



朱雀が…………神野会の、トップ?



九条、は……?



隆さんは?



朱雀は無表情の私の考えてることなんかわからないから話を続けた。



「俺、元青龍の総長だよ?」



知ってる。調べたら出てきた。



元っていうか1ヶ月感ぐらいしか青龍にいなかったくせによく言う。



隆さんにも時々アイコンタクトを取ってるから教えてもらってたし。



「そこで、だ。白蝶」



嫌な予感……。



私のこと知ってるくせにここでは『白蝶』と呼ぶってことはほかの人に私のこと話してないのか。



どんな気遣い?



私は朱雀をきつく睨む。



こいつのお願いなんか、死んでも聞かない。

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