白い虎と蝶 ~絆~
早く帰りたい。
そんなことを思っていたら、朱雀がただ、と続けた。
「ただ青龍に入らないなら………」
朱雀が「やれ」と命令する。
後ろの方から、パソコンのキーボードを押す音がする。
なに?
朱雀のその顔は。
私の情報を公開しようとしてるのはすぐにわかった。
でも、気になる。
私の情報は全て隆さんが管理してるから隆さんをどうにかしない限り手に入れるのは無理だ。
でも、朱雀のあの顔。
間違いないだろう。
隆さんをどうこうしたんじゃなくて、普通に手に入れたんだ。
私は急いで阻止しようとする。
「おっと」
いつの間に私の前に来ていたのか朱雀が立っていた。
私はすぐに止まり朱雀から距離を取りどうにか抜け出そうと考える。
だけど
「終わりやした!」
パソコンをいじってたやつが言うと朱雀が「ご苦労さん」と言って私の方に歩いてくる。
「っ!」
朱雀が1歩近づく度に私は1歩後に下がる。
「あー、安心しな?公開するのはまだもう少し先。と言っても明日の午後4時ごろだけど」