幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
【玲音 side】

くしゅんっ!

くしゅん!

部屋にもどると、おばさんもおじさんもまだ帰っていなかった。

さっきから、りりちゃんのくしゃみが止まらない。


くしゅっ。


くしゅ。


赤い顔をしているりりちゃんにハッとした。

そういえば、つないだ手がとても冷たかった。

りりちゃんのマフラー、俺が使っちゃってたし。

りりちゃんのおでこに手をあててハッとする。


「りりちゃん、熱がある!」


「そういえば、なんだか頭がぼんやりする……」


いつもはテキパキと動きまわっているりりちゃんが、さっきからだるそうにソファに座ったまま。


目は虚ろで、宙をぼんやりと見つめている。


パジャマに着替えて横になると、
すぐにりりちゃんはうとううとと眠り始めた。


おばさんはまだ帰ってこない。


俺のせいだ。


寒いなか俺のことを探しまわって、
そのうえ公園で1時間近く過ごして……。


りりちゃんのおでこに手をあてると、

「玲音の手、冷たくて気持ちいい……」

とりりちゃんが小さく笑った。


りりちゃんのおでこに冷えピタシートを貼って
毛布をかけ直すと、

眠っているりりちゃんをじっと見つめた。

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