幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
りりちゃんと一緒に学校に向かいながら、
校門が見えたところで

ぶるぶるっと体を振るわせた。

今日は特別に寒い。


「玲音、大丈夫?」


マフラーに手袋という完全防備のりりちゃんが、
心配そうに俺を見上げる。


「うわっ!玲音のほっぺた、冷たい!」


手袋を外して俺の頬に両手を添えたりりちゃんが目を丸くする。



「面倒くさがって、手袋もマフラーもしないからだよ。
玲音、私の手袋つかっていいよ!」



手袋を差し出したりりちゃんに
首を横に振る。


「さすがにりりちゃんの手袋は
小さくて入らないよ。

クリスマスの時みたいに、風邪ひかせちゃったら大変だし。

それより、りりちゃんの手が冷たくなっちゃうから」


そう言ってりりちゃんの手首をつかんで、

俺の頬から離そうとすると……。



「大丈夫! 私、体温高いから! だから……」



そう言って、りりちゃんが俺の手をぎゅっと握った。



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