幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
りり花とつなぐ手に力を入れて、少し考えてりり花に顔を寄せた。


「どうしたの?」


「りりちゃん、やっぱり俺、風邪引いちゃったのかも。熱、ない?」


前髪を片手でおさえて、
おでこをりり花に突き出す。


すると、りり花が背伸びして

自分のおでこを俺の額にコツンとあてる。



そんなりり花の腰にそっと手を添えると、

朝の登校ラッシュで込み合ったの昇降口前が、
大きくどよめいた。


でもりり花は注目を集めていることに、
全然気が付いていない。


「うん、熱はないよ、大丈夫そう」


「ありがと、りりちゃん」


パッとりり花の腰から手を離して、

なんにも気づいていないりり花に、

にっこりと笑いかけた。



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